どんとこい侍

ワンモアのどんとこい侍のネタバレレビュー・内容・結末

ワンモア(2020年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

余計なナレーションがないぶん作り込まれているので引き込まれる。登場人物の仕草やセリフからどんな日々を過ごしてどんな人間関係を構築しているのか察する→「見る側の想像力」を求められる上質な大人ドラマでもあると思う。

出演するA.B.C-Zの5人は「そこにいる人の日常」をサラリと演じてしまう。しかも「逆当て書き(本人達の普段のキャラクターとは真逆の役柄)」なのに、ふとした時の悲しみや喜びを含んだ表情に本人達が滲んで見えるから不思議。ファンにとっても意外な姿が見られて嬉しい。

個人的には5話が1番好き。クラス全員が笑える時間が訪れて、リレーのあたりでめちゃくちゃ泣いてしまう。1人1人が今日まで頑張って生きてきたからで、勉強だけでなく繋がりも学んだんだなと、もはや身内かのように壮大な気持ちになってしまう。
最終回はこの結末以外に無かったのかなぁ…と喪中の如く引き摺った。多分無意識に、ドラマだしアイドルだし、これ以上ヘビーなことは起きないだろうって思っていた。でもいつ誰がどうなるか人生分からないのがこの世界。限りなく現実に近いドラマだった。
多くを語らず4年後の卒業式に至るのがまた良い…それぞれ苦悩があったり成長したりの日々を経て最後の思い出作りで「卒業式に皆で制服を着て何が悪い」になったのかな。「さよなら」じゃなくて「またね」って言い合いながら帰って行くのが絆の深さを表していた。

アマプラ先行で1話を見て内容の濃さに驚き。「お前はバカじゃない」って言って貰えた時の火村くん…生きてることを許されたような表情…1人の人間として認めてもらえて泣き出しそうな瞳…初めて優しさに触れた狂犬…その後はもうお手元のクレジットカード課金課金!転げ落ちるみたいに一気見。
そしてテレビ神奈川での放送もTVer配信も全部見た。展開を知ってるからこそ、より一層5話も尊く感じるし、6話の「やりたい事全部叶ったから」と微笑む風間くんにも泣ける。若いのにどんな人生送ってきたんだよ…よしよし…賢い君はきっと人の気持ちに寄り添うお仕事をするんだろうね…盗撮はもうしちゃだめだぞ…

見事にBlu-rayも購入。ブックレットの表情…副音声の裏話…ぼくらのショウタイムとの繋がり…メイキングでの役作りの話…ボリュームがすごい…めっちゃええやんな気持ちが止まらない。放送エリアも拡がって嬉しい…できれば全国放送して欲しかったー!