玉造

ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉の玉造のレビュー・感想・評価

4.0
ロマノフ王朝最後の皇帝は本やテレビである程度の知識はあった。
今回は少し前に中世~の王朝の歴史本を読み、映像で観てみたいと。

まず皇妃アレクサンドラがあれだけ男子を望んだか?
もちろんどの王族の妃も跡継ぎを産むのが使命。どれ程の重圧とプレッシャーがあったことか。
(21世紀の日本の皇室にもあるではないか)
アレクサンドラには血友病の遺伝子を先祖に持っていることが予め分かっていて、ニコライとの結婚は反対意見があったらしい。
血友病は男子に出る事が多く、自分の兄もその病で没している。政略結婚が多かった中、二人は恋愛。アレクサンドラは(私は絶対に健康な皇太子を産んでみせる!)と覚悟を持って結婚したようだ。
だが、やっと出来た男子は血友病。周りからも「やっぱりね」と批判めいたものがあり、彼女の精神は崩れ始める。
そして怪僧ラスプーチンの登場。

歴史にif~はないが、皇太子が病でなかったら、また違ったのかもしれない。ニコライもアレクサンドラも善き夫、妻であり、皇帝でなければ平凡でも幸せな家族で過ごしただろう。

1900年時代は写真や映像も残っているだけに、時代の流れに翻弄された最後のロマノフ家に心が痛む。
玉造

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