これってうちの母親?私のこと?って思うことが何度もあって、何度も込み上げてくるものがあった。
結婚して嫁いで母の子ではなくなる、相手の家の嫁になる、それでも自分はいつまでも母の娘であり続けたい。
それを拒否されたような感情になる、自分自身もまさしく結婚当初はそれで辛く悩んでいたから自分ごとのように思えた。
戸田恵梨香の迫真の演技を大女優たちがそれぞれの母という立場で見事に演じて、永野芽郁が母からの愛情を抱きしめてほしいというただシンプルな愛情でも最大の愛を求め続け思い続け顔色を伺いながら求め続ける姿もなんかグッとくる。
自分の母はよく戸田恵梨香のように私の存在がないように挨拶もしないし、母親としてではなく一人の人間として体当たりにぶつかってくる。
自分の物語に照らし合わせられるところがあって、でもこれは今の私だからこの感情でこの映画を観ることができた。
これが私も母になったらまた違った感情でこの映画を観るんだろうと思う。
いつも辛いのに依存して愛を求め続ける母と娘という関係性。どの母娘にもさまざまな感情がある。
原作の湊かなえも、戸田恵梨香も永野芽郁も高畑淳子も大地真央も皆んな素晴らしいです。