このレビューはネタバレを含みます
小説をだいぶ前に読んでいて
忘れかけていたけど
やっぱり湊かなえさんのストーリーが凄い
でも湊かなえさんの中では
読んだ後、見た後の複雑、、モヤモヤ要素は少し少なかったかもしれない
母でいるということより
娘でいたいという女性が存在するんだ
初めてそう思った
きっと私はママから無償の愛を注いでもらっているから気づけなかった
私もいつか母になれるかな
小説ではもう少し事細かに文学的に、ルミ子とさやかの視点を描いていた記憶だけど、これは映画だし、時間の割には綺麗にまとめられていたと感じた
子供を産んだらみんな母になれるんだろうか
母性って目には見えないけど
子を産んだ母には必ず母性が存在しているのか
そんなもの持っていなくても子供は産めてしまうよなあ、
お母さん(大地真央さん)とさやかが死んでしまいそうな時、ルミ子がなにより最初に「お母さん」と呼んだこと
すごく胸が苦しくなった
さやかが子供が出来たと報告した時、
ルミ子が嬉しそうにしていたのは、
「命をつないだ母も、喜んでくれる」
そうおもったから
っていう解釈なんだけどこれはそういうことでいいのかな
最後まで母のためじゃないかあ、
女性には「母」と「娘」の二種類が存在するなら、「娘」であるルミ子のもとに生まれた清佳はずっとずっと愛されないじゃないか
2人の証言が食い違うのは
さやかを愛していたことにしたいルミ子と
愛されることを求めたさやかが
お互いに記憶を勝手に補正していたから?
湊かなえさん本人が前に
「愛を求めようとするのが娘で
自分が求めたものを我が子に捧げたいと感じるその気持ちが母性なのではないか」
といっていて
きっとさやかは母になってくれるんじゃないか
とラストで思わせてくれたところは
なんだか救いだったなあ、
このラストでよかった
湊かなえさん特有の見た後の複雑な感情はたしかにあるのだけど、これが見た後のモヤモヤが少し少なかった理由なんだろうな
(もちろん0じゃないしモヤモヤはするけどそれはそれでいいのです)
すごく面白かった
7.9.10.7.7