あんがすざろっく

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズのあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

5.0
この長ったらしいタイトル、当時全く意味が分からず(笑)、でも今では自分のスマホには単語登録してあるので、すぐに変換して出てきてくれます。友達に「面白い映画教えて‼︎映画ファンになら有名だけど、一般的にはメジャーじゃないやつ」と言われると、まずユージュアル・サスペクツとメメント、本作の3本を挙げます。ブライアン・シンガー、クリストファー・ノーラン、ガイ・リッチー。その後の映画界を牽引する3人の監督の初期の作品は、やっぱり勢いがあります。やりたいことが全て詰め込まれている。
本作が公開されていた時期は、自分の中でもミニシアターブームがありまして、ハリウッドに留まらず、イギリスやアイルランド、インドの作品なども観始めていました。映画界においても、イギリス映画の勢いは飛び抜けていて、やはり少し前に公開したトレインスポッティングの影響は大きかったでしょう。僕も観ましたが、はっきり言って僕はあの映画は大嫌いです。つまらないんじゃなくて、体が拒否反応を示しました。でもそれはそれで、たかが映画、されど映画、嫌いと言わせるだけの力がある作品だと思います。
なんだか前置きが長くなり過ぎましたね(笑)、そんなことがあって、イギリス映画の勢いには、いまいち乗り切れなかったのです。
そこにきて、本作の登場。
評判は良かっただけに、渋谷の劇場に足を運びました。
本作を例えるならば、マニュアル車ですね。
ギアをローから入れて、ゴロゴロスタート。どんどんギアチェンジして、シフトがトップに入っていく。グングンスピードがあがっていく。
本当に雪だるま式にコトがデカくなっていく。
その楽しさと言ったら。
ラストの締め方も、僕は大好きです。あのゴタゴタを、綺麗に落とすことなく、逆にゴタゴタを収拾させないまま終わる。あの続きを想像すると、また楽しいんですよ。
キャラクターの面構えも素晴らしかったですね。そう、面構えっていう言い方が相応しい。
本作でデビューしたジェイソン・ステイサム、そしてスティングの無類のカッコよさ。ちなみにスティングは、本作の脚本を気に入って、自ら出演したいと名乗り出たとか。すげぇな。
ガイ・リッチーはこの後スナッチを撮りますが、僕はどうもこちらはロック〜の二番煎じのような感じがして、あまり好きになれません。なんか、変に洗練されてしまった気がして。やっぱり、デビュー作が一番やりたいことが詰まってますよね。製作にあのマシュー・ヴォーンも参加。そりゃカッコいい作品になりますわ。
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