片腕マシンボーイ

最悪は友達さの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

最悪は友達さ(2021年製作の映画)
3.5
ムーラボで観た「冗談じゃないよ」がなかなか良かった日下監督のんやからばこっちも観てみたが、長編「冗談じゃないよ」へ至る前身の中編みたいな作品やったわぁ、一貫して役者という生き方に取り憑かれた苦悩を描きながらも、売れようが売れまいが役者だ!って誇りが際立っているねぇ

いつの間にか仲間が売れていったり、YouTuberに転身していたり……俺取り残されてる?って売れない役者が悩み悶えんよ!って話

このジャケ写が全てを物語るダサくて惨めで愛らしい作品やったねぇ
まぁ本作の主人公は売れないまま20代も半ばに差し掛かった役者なんやが、周りがどんどん前へ進む中でひとり取り残されたような気になるんは役者やなくたって誰にだってある感情でして、売れない役者に限らず我々の全てを優しく後押しするような作品、特に20代前半の新入社員とかには響きそうやったよねぇ
なんなら主人公が糞ウザイ「冗談じゃないよ」よりも見やすかったかも?そのぶん迸るモノも少なくはあったけどもね、併せて観て欲しい

演者は逆に「冗談じゃないよ」よりも知ってる人が出ていたね!こちらでも監督兼出演の日下監督は主人公の友達で一緒に自主映画撮ろう!なる女子の役、なんか辻凪ちゃんと日下監督が演者としてタッグとか組んでくれたら凄い癒しオーラに包まれそうよねぇ、ぺろぺろ
主人公と公園で知り合う謎の女子大生役は北村優衣、「ビリーバーズ」で脱いだことにより、ピンク乳首のイメージがついてしまったんは正直失敗な気もする彼女、本作や「雨のまにまに」「かくも長き道のり」の正統派女優然とした佇まいのがマシンボーイは好きやねぇ
主人公の先輩役でちょこっと出ていた田中爽一郎ももちろん野菜の安さで一喜一憂する素晴らしい存在感やし

に、対して主人公演じる役者さんの絶妙さな!いい意味でマクドの向かいの席によく座ってそう感、すずちゃんのポスターの隣でコーラとポテトで2時間くらい粘ってそう感、「売れたらマック行けなくなっちゃうよ〜」言いながら週3マクド食ってそうな佇まい素晴らしいね!

とりあえず日下玉巳には監督としても役者としてももっと活躍の場があっていいと思うのよ!マック行けなっちゃうくらい活躍して欲しいのよぉ!