もちもち

RRRのもちもちのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
5.0

1920年、英国植民地時代のインド。英国軍に攫われた幼い少女を救うため、立ち上がるゴーンド族の男ビーム。大義のため英国政府の警察となるラーマ。熱き想いを胸に秘めた2人は偶然出会い、唯一無二の親友となる。敵同士であることを知らず、友情を深める2人。しかし、ある事件からお互いの素性を知ってしまった彼らは、友情か使命か究極の選択を迫られる。3時間という長尺にも関わらず最初から最後まで濃密でアツい、最高のエンターテイメントムービー。前菜からデザートまで全てガツンとスパイスの効いたカレーを出されたような濃さ。くどすぎる気持ちやツッコミを入れたくなるような気持ちは全てボコボコに殴り倒され、もっと見ていたいと思わされる中毒性の高い作品。ここまでのマッチョムービーは見たことがない。ラーマとビームの友情をよりアツい方へよりアツい方へと持っていく展開はシンプルで王道だけどそれがいい。「トップガン・マーヴェリック」に通ずるストレートにど真ん中をぶち抜いて面白くしてくれるストーリー。ただしっかり伏線が効いていて、3時間でもほんとに無駄がない。ベタなんだけどしっかり練り込まれたプロット。2人の神様の神話をモチーフにしているらしく、めちゃめちゃなアクションも相まって確かに神話的な物語である。このアクションがめちゃめちゃなんだけど、最初から最後までずっとだからもう文句なんて出ないし、普通の映画のクライマックスを何度も何度も見せてくれる感じで最高に楽しい。ギリギリファンタジーっぽくならないラインは守っているし、これまで見たことないアクションばかりで、次は何を見せてくれるのか終始楽しみな気持ちが尽きない。2人が出会う橋での救出シーンから猛獣と一緒に突っ込むビームや2人の肩車での戦闘、語り出したらキリがない。親友が自分を捕らえようとしている警察であったことを知ったビームの悲しみ、父に誓った大義のために親友を拷問しなければならないラーマの悲しみ、そしてビームを逃がし捕らえられたラーマと彼がなんのために戦っているのか知ったビーム。とにかくアツすぎる。インド映画らしい派手さが目立ち、好き嫌いはあるのかもしれないけど、それでもこれはみんな好きなんじゃないかな。インドの音楽もエスニックな雰囲気が溢れつつも心震わせてくれるような感じで最高だった。インド映画らしいダンスシーンもとにかく最高。ナートゥダンスは見終わってからも何度も見返したくなる独特の中毒性がある。ていうかあんなダンスできるのシンプルにすごい。パワフルで迫力満点な作品でこれは映画館で見て良かった。
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