りょう

RRRのりょうのネタバレレビュー・内容・結末

RRR(2022年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

【初めに】
私が大好きなYouTuber東海オンエアのしばゆーさんが大絶賛されていたので就活の合間を縫って満を持して視聴。

初のインド映画だったが、初めてがこれで良かった。その反面、初めてでこれを経験してしまった私は今後インド映画を見るのがつまらなくなる、そのような恐怖心さえ感じる面白さだった。

はっきり言ってものの数分で結末は見えていた。ではこの作品の何がここまでの面白さを生むのか。それはきっと、ストーリーが想像を超えるのではなく、演出が想像を超えるからであろう。

【レビュー】
人が満足する時、それは自分の予想を良い意味で超えてくる時だ。この作品に対して「今までにない面白さ」「まだ言語にはない新しい面白さ」とコメントしているのを見るが、きっとそれはこの作品の圧倒的な演出力ことであろう。この演出力についてコメントしたい。

全体を通して「クサい」この一言に尽きる。この「クサい」は決して悪い意味ではない。私はかなり子供の感性をもつ。ヒーローのロボットは好きだし、超能力は欲しいし、必殺技はかっこいい。こんな私がこの作品の演出をかっこいいと心から褒めたとしても、他の人とは違うだろうから「かっこいい」という表現は何故か違う気がする。とにかく「クサい」のだ。

僕が思うかっこいいもの!
火と水🔥💧
神👼
友情👥
最強💪
悪いやつをやっつける🦹‍♂️
アツいダンス💃🕺

こんな要素をうまく掛け合わせ、全て詰め込んだお子様セットだ。面白くない訳がない。ただ私としては、こんなに子供じみた要素にここまで喜ばされる人が多いとは思わなかった。歳をとっても結局中身は子供でアンパンマンが好きなのだろうか。個人的にはラーマとビームがそれぞれの行動に学びを得るシーンが特に好きである。真の友情とは仲が良いだけではなく、互いに尊敬し合える関係と再認識させられた。

それ以外にも感じことを綴る。項目は以下の通りだ。

1.プロパガンダ
2.笑いのツボ
3.三時間という長さ

1.この作品を視聴するにあたって注意して欲しいことは、あまり良くないプロパガンダ的要素を含んでいることである。最後の人々の手に武器が渡り、全員が幸せになったというシーン。これだと平和には武力が必要であるという考えになりかねない。理想論かもしれないが、武力を推奨するのも違うかと思う。そして最後のEDである。インドの植民地解放に大きく貢献した人たちを讃えるような形で映画は終了した。長い歴史を見れば、この作品が生まれたのは彼彼女らの功績であろう。しかし逆に言えば、この作品に直接関係していない。そんな彼彼女らをあそこまで讃える映像を見たインドの子供達は何を思うのだろうか。間違いなく偏った考えを植え付けることに違いない。逆に日本の子供達はこのEDに対して「違和感」を感じて欲しい。そしてその「違和感」を大切にして欲しい。映画館で見られる映像ですら偏った情報や知識を与えられるという大きな気づきに繋がることを祈る。

2.笑いのツボの一つはご都合展開だ。この作品を視聴中、隣の方はこれにかなり苦笑していた。確かに「この展開は無茶苦茶だな」そう感じる部分が多いことは否めない。それを気にしない行間を埋める力や面白いと感じられる感受性のある方はこの作品をきっと人1番楽しめるだろう。もう一つが言語の壁である。英語とヒンディー語でのすれ違いコントのようなコミュニケーションが単純に面白い。このような笑いのすツボでしっかりと笑えるのは、かなりショッキングな映像やシリアスな展開に固唾を飲み続けていた反動であろう。

3.「三時間という上映時間の長さを感じさせないテンポのストーリー展開だった」というレビューを見るがこれには賛同だ。初めて三時間という長さの映画を見たが退屈することは一切なかった。しかし私にはあまり快くない視聴体験にもなった。私という人間はどうしても膀胱が人より小さい。いつも映画を見る際は前と後に必ずトイレに立ち寄る。あまり多くは語らないが途中で席を外すことは私にとってかなり辛く、同じようなタイプの人がいるのならば注意しておくべきだ。といっても自分は注意していたが注意して膀胱が大きくなるわけでもないので端の席を取ることをおすすめする。

【最後に】
展開の多さや時間の長さから上映中に書こうと思ったことがとどまることなく溢れてきた。そしてそれを全て書き読める文章としてまとめることも出来なさそうである。それほどまでに濃いコンテンツに巡り会えたきっかけであるしばゆーさんには感謝しかない。ありがとう。とても面白い映画だった。

にしても映画でインターバルは衝撃だったな。

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【あらすじ】
2人のインド人の主人公がそれぞれの目的のために1人は英国領へ乗り込み奪われた少女を奪還をねらい、もう1人は英国警察のスパイとして潜入し祖国再生のために少女の奪還を狙う犯人を探す。本来混じり合うことのない2人。しかしある出来事をたまたま居合わせた2人が協力して解決したことがきっかけで意気投合。お互いの本当の素性を隠しながらも友情を育み親友と呼び合える仲に。それでも水面下ではお互いが目標に向け着実に推進し、そしてついに奪還を試みる日の夜、この2人は敵として対峙する。圧倒的な戦闘力と精神力を持つ2人が本来の目的を見失い、すれ違い、傷つけ合う。そうしていく中でもなぜか固い絆が完全に消え切ることはなかった。それから様々な出来事がきっかけでそれぞれの思いにすれ違いが無くなり、真の目的に向け同じ方向を向き始めた時、それは歴史を覆すほど大きな力となった。
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