SUN

百花のSUNのレビュー・感想・評価

百花(2022年製作の映画)
3.9
《2022年 劇場20本目》
まさに「記憶」の物語。息子である泉の記憶、母である百合子の記憶、2人の記憶が空白の1年によってすれ違っていく。忘れたくても忘れられない記憶と忘れたくない記憶。2人の記憶の対比がこの作品の深みを出しているように感じます。

作品は暗いシーンが多く、抑揚があまり少ない。とても淡い映画のように思えます。しかし後半にかけて過去と現在が少しずつ繋がっていく様子と先述した「記憶」への余韻がとてもいい。
そして現実と重ね合わせようとしてしまうと、この作品がとても重くなるように思えます。

【2022年 鑑賞72本目】
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