ネオねお

百花のネオねおのレビュー・感想・評価

百花(2022年製作の映画)
4.8
泣けました。

半分の花火の意味を知った時。

認知症の母の家ってもっともっと凄まじいと思うんですが、なんだかピアノ弾いてて優雅で、彼女の頭の中では花は咲いていて、部屋は綺麗なんだろうな。混乱する記憶すら優雅に感じられました。映像が美しいというのかな?
何度も走り回る女の子たちに注意するけど、実際にはいないんですよね。そして同じものを何度も籠に入れてしまう。あの表現はすごく良かったです。認知症の人の頭の中はこうなってるかもって思いました。

神戸の震災の映像はリアル感がなかったけど、震災で目が覚めて自分のやっていることの愚かさに目覚め、息子の泉に意識が行ったきっかけなんでしょうか?相当ひどい母親かと思います

冷蔵庫からリモコンってよくあるエピソードを盛り込んでた。泉が、病院でもらった認知症薬を並べてたけど、どうやって飲ませるのかな?薬を飲ますってのがめっちゃ大変なんですよね、認知症の人はすぐ忘れちゃうし、置いといたら全部飲んじゃうこともあるしって、並べてる薬を見ながら心配しました。

泉は子供の頃のエピソードから、すごく母親を大切にしてるように思う。全く関わらなくなってもおかしくないのにね。花贈ってるし、病院に連れてってるし、施設も素敵なところを見つけたようだし。半分の花火とか検索してわざわざ連れて行ってあげてるし、

認知症になって、見たいと言う半分の花火
それが息子と2人で過ごした忘れられない思い出だから、認知症ではなくても、大切な思い出を忘れちゃうこともあるし、認知症でも忘れられない思い出がある。

私は一度も見たことないな。半分の花火。・・
と思う。
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