しーかず

屋根裏のラジャーのしーかずのネタバレレビュー・内容・結末

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

映像は綺麗だし子供の空想がイマジナリーという存在になっている設定は童心があって良いと思うんだけど、ストーリーが雑でどうしても違和感があった。基本「トイ・ストーリー」2、3作目みたいな世界観をベースに「モンスターズ・インク」「リメンバー・ミー」と様々な作品の要素の断片が組み込まれているように感じたけど、内容が賑やかな中でごちゃごちゃして結局伝えたい事が見えてこない。父親が亡くなっている設定の意義も泣かせるシーンの為だけで軽く感じるし、クライマックスの謎の展開と結局どうしたいのか分からなかったお別れラスト。まずアマンダがクライマックスで目覚めるシーンはちょっと寝て起きたくらいサラッとしてるし重症感が皆無で笑ってしまった。特に後半老犬が出てきて、完全にエミリーを慈しむ時間なのに唐突にアマンダの母親の話をし出すのが違和感過ぎて何回も巻き戻してしまった。何回巻き戻しても違和感。物語を繋げる為に無理やり伏線を捩じ込んでいる感じが露骨過ぎる。エミリーが消えてしまうことに関しては意外性があって良いと思うけど、ストーリーの点ではそれくらいしか良いところが見当たらなかった。映像が綺麗なのと、お洒落な欧州風の街並みで常に賑やかに物語が展開するので何となくファンタジーとして成立しているように見えるのですいすいと観れたのは良いところ。全体的にストーリーの一貫性の無さと粗さが目立つ作品だったと思う。
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