べー

HiGH&LOW THE WORST Xのべーのネタバレレビュー・内容・結末

HiGH&LOW THE WORST X(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

前作よりも大幅にメインキャラクターが増えて画面が豪華になった。それは良いものの人物が多すぎて一部のキャラクターにしかフォーカスが当たっていない印象。つまり、喧嘩シーンに尺が多く割かれている組とあっさり流されている組にはっきりと二分されてしまっていた。

・喧嘩シーンに尺が多く割かれている組
花岡楓士雄、轟洋介、司、須嵜、小田島、氷室、ラオウ、ビンゾー

・喧嘩シーンがあっさり流されている組
泰清、中中、辻󠄀芝マン、ガンジー、江罵羅の3人、小田島以外の鳳仙、ラオウとビンゾー以外の鈴蘭

上の8人はタイマンのシーンや長尺の喧嘩シーンがちゃんと用意されていた。喧嘩の始まりから勝敗までしっかり見せてくれる。

逆に下の人物にはほとんど喧嘩シーンがない。一応江罵羅の3人は物語冒頭の紹介シーンで1分くらい暴れていた。泰清と中中も作中それぞれトータル1分くらいはあった。ガンジーと辻󠄀芝マンに関しては喧嘩シーンほぼゼロ。ガンジーは鉄パイプを持って笑ってるだけだった。最終決戦の場にもいたが、誰と戦ったのか不明。負けたシーンもなく、本当にいきなりいなくなった。ちなみに氷室も同様で、ベランダから瓶を投げつけるシーンを最後に出てこなくなった。辻󠄀芝マンに関してはさらに悲惨で、風神雷神に見つかり、アップで拳を握りしめるシーンで場面転換、そのあと場面が戻ってくると既に傷だらけで地面に転がっているというもの。そのまま物語からドロップアウトし、最終決戦にも不参加。鈴蘭も助っ人にきてそれぞれ2、3発殴ったり蹴ったりしただけ。

どのキャラクターも魅力的でキャラが立っていただけにこの不公平感はとても残念で、物足りなかった。強いて言えば、小田島vsサボテンもまあまあ中間をカットされていて消化不良感があってすっきりしなかった。
スポットを当てるキャラクターとそうではないキャラクターの差がはっきりし過ぎているが、目当てのキャラクターに喧嘩シーンが少なくてもファンは怒らないのだろうか。例えば、佐藤流司さんのファンなんかけっこう多いと思うけど、あの扱いでいいの?って感じ。明らかに登場人物を捌き切れてない。風神雷神vs轟をまるまるカットとかほんとセンスねえなって思う。

あとエンドロール直前にあった楓士雄が観客に問いかける長台詞は蛇足だったと思う。

酷評ぽくなったけど、どのキャラクターもかっこいいし、アガるシーンもそれなりにあったので良作だと思う。
べー

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