ミミズ式SGキネマ倶楽部

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのミミズ式SGキネマ倶楽部のネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

もしかしたらもっと違う人生を歩んでいたかもしれない、あの時あの選択をしていれば…。誰しもが人生のうちに思い描くことをテーマに最近はやりのマルチバースとカンフーを組み合わせてできたのが本作です。ハチャメチャな世界観に笑い、カンフーに興奮しとエンタメ作品として楽しませてくれますが、実はこの作品泣けるんです。

コインランドリーを経営しながら貧しい生活、夫婦仲も冷え切り、娘は大学中退した上に、レズビアンだと言われ、「私の人生失敗じゃん!」と思っていた矢先に、マルチバースに巻き込まれ結婚しなかったことで大スターになり成功した自分を見せられてしまう主人公のエブリン。(ミシェル・ヨー自体もアクションスターとして大成しており、ここの成功している映像は、実際に映画のプレミアで撮られた映像を使用しているそうです。)

しかも、マルチバースを破壊しようとしているのは、なんと実の娘だったという話で、この作品は母親が娘と対決する話になっていくんですね。

娘と共にマルチバースのあらゆる可能性を見せられたエブリンはすべてがどうでもよくなり、自分の人生がどうでもよいとさえ思ってしまうのです。ですが、そこで本当にどうでもよかったのか。というところで、娘や夫とのささやかな幸せがフラッシュバック。いや、どうでもよくない!やっぱり自分の人生が大事なんだ!という大逆転を見せます。そこで思わず大号泣。心の中で拍手を送ってしまいました。

総じて陳腐な言葉になってしまいますが笑いあり、涙あり、主人公同様脳をシェイクされます。岩のシーンも最高です。生物が生まれなかった世界てw
是非何度も劇場に足を運んでいただきご鑑賞いただければと思います。もちろんおススメです!