ゆのは

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのゆのはのレビュー・感想・評価

3.9
2023年のアカデミー賞を
総なめした異色の
エンタメアクション映画。

この作品がなぜ?
アジア人初受賞の
期待に応えただけでは?
といった捻くれた考えは
拭いきれなかったが、
好きか嫌いかと言われたら
かなり好きな作品だった。

B級三昧が一周回って
大成功を収めた。

たぶん今まで作れなかった
んじゃなくて
作らなかったんだろうな。
下手したら小学生でも
思いつきそうなネタも多い。

しかし、そんな
世界観とは異なり、
テーマはヒューマンドラマ的
要素が強い。
家族や移民といった
シリアスかつ
人生においての
普遍的なテーマを
ぶっ飛んだストーリーで
描き散らかした。

ただの娯楽映画なら
あまりにも陳腐だが、
こんなにクレイジーな
内容にいくつもの
メタファーが隠れている
と思うとなかなか興味深い。

人生は選択の連続であり、
どんなに面倒で
上手くいかなくて
希望が見出せなくても
全てが無意味
なんてことは絶対にない。

苦境に生きる時、
つまらない日常、
だからこそ、
生きる意味を
見出すために、
自分を認め
周りを受け入れることが大切。
その時、初めて
相手の存在の大きさや
自分の居場所というもの
に気づくことができるのだろう。

メタバースという
複雑な設定で
拾いきれなかった
伏線やメッセージは
まだまだありそうだが、
今回はこれくらいにしておこう。

久しぶりにちゃんと
感想書いたら
気合い入って
ポエマーみたいに
なっちゃったわ。
まぁ、温かい目で読んでくだせ。
ゆのは

ゆのは