鈴木徹

すずめの戸締まりの鈴木徹のネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

君の名はの方が好きだけど君の名はより面白かった。現実に近い世界を描きながらファンタジーが上手く織り混ざっていたしアクションの面白みがこれまでの作品より全然上。
土地と地縛霊と地震を混ぜるのもよく考えたら昔からあるんだろうけど、万物に神がいるっていう考えは日本的で趣深い。
ヒーローヒロイン逆転現象も、なんでアニメ監督は強い女が好きなんだろうかと思ったけど椅子になるのが女だと座るとか踏むに別の意味出ちゃうしコミカルな動きが男だから可愛らしくなっていい…とかなんだろうなと思ってストンと入ってきた。救われる男だから女性に近い中性的な男なんだろうなと。ハウル味があった。
最高傑作ってCM出てて、それは2度と抜けない刀だからここで嘘つくなよと思いながら観に行ったらめっちゃ満足した。

ただ、現実に起きたこととリンクさせる必要があったとは思えない。リアリティある世界だからそこをファンタジーにすると不都合あるのか分からないけど。
関東大震災はもう当事者がいないけど3.11は3.11として取り扱わなくてもいいんじゃないか。3.11は記号として意味を持つからストーリー説明を省きやすい手段なのだろうが避けられるなら使ってほしくない。
鈴木徹

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