ボボボ

すずめの戸締まりのボボボのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

美しい美術に日常に隠れたヒーローファンタジー
古来より地震を「閉じ師」という存在が抑えていたものを、自身の経験も遠因して「とじまり」に巻き込まれてゆくすずめ。

親子ではなく家族の物語として、しっかりと絆が描かれていて、血より固い親子の轍、という親子賛美にならないのが凄く良かった。

絵日記の使い方も終始よくて、元々の被災地を「綺麗な風景…?」と呟かせた事とその後の絵日記で心情を読み取らせる演出もすごく良い。

出て来る大人は基本的に悪意がなさすぎた気もするが、わざわざ映画でギスギスしたものを見たいわけでは無いので日本のありえるまごころや親切心を綺麗に切り取っていてそれはそれで散らからなくて良いのかもしれない。

ダイジンは悪意ある見せ方をしつつもずっと可愛かったな。


個人的には…
当初より311を描く趣旨で始まっているとの事だが、個人的には自然災害は誰かのせいで起こっていて誰かのおかげで抑えられている、と言うように描いているのは好ましく無かった。モチーフにしつつも、もう少しデフォルメし、あくまで違うものと書いて欲しい…と思った。

あとは終始ずっと地震を追っているので、もう一箇所草太の経歴や心情をしっかり書いたら惚れた理由にもなるし感情移入しやすいかなと思う。今はまだラブストーリーというには端正な顔と短期間の優しさに惚れたミーハーな感じになってる気がする。
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