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すずめの戸締まりのliamのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.7

監督は「天気の子」の新海誠。声の出演は「ヘルドッグス」の原菜乃華、「ホリックxxxHOLiC」の松村北斗、「サバイバルファミリー」の深津絵里、「大怪獣のあとしまつ」の染谷将太など。

九州の静かな町で生活している17歳の岩戸鈴芽は、”扉”を探しているという青年、宗像草太に出会う。草太の後を追って山中の廃虚にたどり着いた鈴芽は、そこにあった古い扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で扉が開き始めるが、それらの扉は向こう側から災いをもたらすのだという。鈴芽は、災いの元となる扉を閉めるために旅立つ。

今回も災害が主になっていて、過去の2作品とは違い東北の大震災がハッキリと表されている。
震災にあって母親を亡くし、心に傷を負った鈴芽。今は普通に暮らしているけど、やはり心にはその傷が残ったまま。そんな主人公が前に進んでいく冒険ストーリーになっている。

今でも震災で心に傷を負っている人は沢山いるが、そういった傷を負っても、人生は進んでいくし色々な幸せな出来事が待っているんだよという強いメッセージ性を感じた。
これこそ新海誠監督が、震災から10年以上たった今だから本当に伝えたいことなのかなと感じた。

毎度思うけどやはり絵が美しい。幻想的な非現実の描写も勿論美しいんだけど、現実世界の描写もとても美しい。日本各地のありふれた風景を美しく見せていて、そこが非常に印象が残った。

劇場に観に行った時にオマケでついてる新海誠本も、内容の細かなら説明などが載っていて非常に良い。

ストーリーや展開的にツッコミ所が多いのは否めない。またあれはなんだったんだというシーンも多く、本当に理解するには少し時間がかかるかもしれない。
またファンタジー、アクション要素が強いので、そこについていけない所はあった。

俳優から声優まで色々な人が声で出演しているけど、皆非常に良かった印象。特に深津絵里は1番馴染んでいた気がする。

力強いメッセージを感じる映画。
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