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すずめの戸締まりのyukiyoのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


 3.11を含む大規模災害への鎮魂が描かれている。
 ミミズは亡くなったものの無念と、生き残ったものの悔恨を具現化しているのだろうか。つらく悲しい記憶は扉を閉ざしただけでは蟠り、いつか溢れ返ってしまう。正面から受け止めて鎮めなくてはならない時がくる。一人でも、誰かとでも。
 あの時、存在意義を問われたエンターテイメントからの一つの返答のようにも感じられた。
 間違っていても望まなくても、弱さであろうとも。
 こうして心の一部を描くことは、エンタメだからこそだと思う。

 財布も持たずフェリーに乗って大丈夫なのか? と要らん心配をしておりましたがスマホで払うのね、スマホ。
 MV的な演出は抑えており、王道なストーリー展開で安心して楽しめました。
 主役二人の恋愛関係も、共に常世を見ており、同じ想い(扉を閉じる)に共鳴しているから、とも取れるかなと。
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