mh

生きる LIVINGのmhのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
4.6
イギリス〜!英国紳士〜!これぞイギリス!みたいな雰囲気満載の映画でしたが、元は黒澤明監督作品のリメイクらしい。(未鑑賞です。)

もう主演のビル・ナイがすごい。存在感なんて言葉じゃ足りなくて「年輪」がピッタリ来ると思った。

彼の滲み出る年輪にもう唸ってしまった。
なんと素晴らしい役者なんだ。

役所勤めの課長で英国紳士。もう立ち振る舞いがお硬すぎる。

どこのお役所仕事も似たようなイメージだけど、頑張っても頑張らなくても給料同じみたいな。市民からの要望もたらい回し。

お役所で一般企業に勤めてた方をバイトに雇うとよく働くとかって話はよく聞く話で、公務員の方と話してるとズレを感じることが昔はよくあった。
というのも身近にお役所勤めの人がいるから。
今は慣れてしまったけど。
若い時は喧嘩になった笑

前半は役所の方に見て欲しい映画だな、なんて見てたんですけど、だんだん話が進むにつれ、そんな話じゃなくて…ってことになっていきます。

ガンで余命宣告されてそこから遊び方も知らなかったと自分の残りの人生を楽しく生きようとする訳ですね。

同じ課にいた部下の若い女性と食事して話すシーンがあるんですが、その女性が影であだ名をつけてた話になり、この課長のことをMr.〇〇○って言うんですよ。

私ツボってしまって声出して笑っちゃったら、周り誰も笑ってなくて焦りました😅

脇を固める役者さんがこの女性を含め、みんなそれぞれの役割を果たしていて良かったな。

彼が晩年にとった行動は、どんな場所で働く人でも、指針となるような生き方でしたね✨

もう途中から、結構静かにだけど次から次へと涙が溢れて来てハンカチで拭うのに大変でした。

イギリスと日本の文化ってどこか合い通ずる物があるんですかね。
イギリスの映画って硬いイメージもあるけどハマる作品も多いなあ。

日本のリメイクだとは思えないくらいイギリスの映画で、とてもとても素晴らしい作品でした。
mh

mh