やや

エンパイア・オブ・ライトのややのネタバレレビュー・内容・結末

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

オープニングをはじめ、映像の雰囲気は良かった。
ただそれだけ。以下批判しかありませんのでご容赦を。

まず、職場の人もスティーブも、なぜヒラリーに惹かれるのか、許せるのかの説得力がまるでない。
若いわけでもない、特別人に優しい描写もない、浮かれて仕事も不真面目、病気とはいえ問題行動を起こす。
ヒラリーはまぁ拗らせ喪女感があるから若者の少し優しい一面に惚れやすくても仕方ないかなとも思うけれど、自分も差別を受けて苦しむ側でありながら客の身体的特徴を嘲笑っていた時点で私はスティーブが嫌いだ。

年齢差や異人種の純愛を謳いたいにしては惹かれ合う描写が薄く、仕事中の情事を何度も見せられるのも不快。
それに気付いた同僚がヒラリーに優しくし続ける理由もわからないし、バレたことで「外で会う?」って当たり前の事を言うヒラリーに対して「関係がバレるのはマズイな」とかワケわからんこと言うし。仕事中にやっといて何言ってるんだ。
さらにヒラリーがいなくなればマリーと付き合っているし。誰でもいいのかお前は?
というか、ヒラリーと再会後結局3人の関係性はどうなった?

そしてラストに一応映画を観る描写はあるけれど、作品全体で舞台が映画館である意味ももっとほしかった。(ラストの場面は同僚に残業させるなとも思うし。笑)
オーシャンビューの素敵な雰囲気の上の階がただオバサンの情事のためだけに使われているのがあまりにも勿体ない。

映像の雰囲気は良いのだから、もっと映画館という素敵な舞台を活かして、キャラを魅力的に深掘りしてくれれば良かったな。
差別にしても病気にしても、なにを描きたい作品だったのか、どの方向にも中途半端だったなぁという印象。
やや

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