リリー

ノートルダム 炎の大聖堂のリリーのレビュー・感想・評価

ノートルダム 炎の大聖堂(2022年製作の映画)
4.0
ノートルダム大聖堂の火災消化活動がドキュメンタリー風にリアルに描かれているので、緊迫感を持って観られました。ヒーロー映画のように特定の人物の活躍に焦点が当たることないので、大聖堂を愛し仕事に誇りを持つ消防士たち全員の決死の活動に心を打たれました。また、消化活動を見守る市民たちのアヴェマリアの歌声にも感銘を受けました。そして、キリストにまつわる収蔵品(何重にも保護された)を守りたい聖職者の熱い思いも伝わりました。大聖堂がフランス人の心の拠り所だとわかります。
しかし、パリの街が消防隊の出動に適していないことが明白です。道路が狭い、常時渋滞している、そして市が歴史的建造物の消化活動に慣れていないことが致命的となり、消化が遅れるのです。それをつつみ隠すことなく描いている潔さにも感心しました。
リリー

リリー