プリウス

映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズのプリウスのネタバレレビュー・内容・結末

1.5

このレビューはネタバレを含みます

「金返せよ」と思ってしまったw

ネタバレに触れずに行ったので、総集編的な映画だということを理解しておらず、新たなストーリー展開や謎の解明、もっと言えばアニメで用意されたキャラや世界を利用した新たな世界観の提示を期待してしまっていた。
そのため、いわば勘違いにより期待値とギャップが大きかったことは前提としてある。

しかしそれにしても、ミステリーの本作で答えがわかっているにも関わらず新たな謎の提示もないまま2時間切り貼りを見せられるのはまあまあ苦痛。
その分エンドロールのカタルシスもあったっちゃああったが、あれは別に映画館でやらなくてもこれまでやってきたようにサウンドドラマやYouTubeでもやれた話(なんなら分量的にはそっちの方がフィットしてる)。
特にせっかくインタビュー形式という仕掛けが用意されていてインタビュワーは誰なんだということにまあまあドキドキしたものの、蓋を開けてみたらイマイの同僚という、必然性もカタルシスもないオチ(だとすればどうやってドブその他に繋がったのかとか結構釈然としないところも多い)。
せっかくリミックスにする言い訳としてインタビュー視点を用いるのであれば、なんらかの必然性をしっかりと用意してほしかった。アイディア自体は面白かった。

でもまあ、観た後にTwitterやフィルマークスで感想を探ると結構好意的な人も多かった。
おそらく
・公開初日=熱心なファンが多めというバイアス
・純国産のテレビアニメ発の作品
・キャラや絵の魅力も強い作品
であることも加味して、コンテンツに(または本作に)対する向き合い方や、楽しみ方が自分とは違う人が結構いるのだろうということを理解した。

自分の場合はわざわざ腰を上げてチケットを買って予定を繰り合わせて映画館まで赴く以上、本作が映画としてどうなのかということを批評したいし、映画だからこその面白さを楽しみたい。
一方、大好きな作品/キャラ/声優etc...を映画館の大画面や音響で見たい、そのこと自体に映画としての意味を見出す、という人も当然いるし、市場原理からその要請に応えて映画という商品が作られるのは当然だと思う。

だけど、やはり自分の場合はそれならYouTubeや配信、円盤で繰り返し見ればいいじゃないと思ってしまう。
2時間超の尺で、みんなが集中して見てくれるという前提にあの素材(個性的なキャラや軽妙な会話劇、最後に人に変えるという仕掛けも含めて)があったのなら、総集編やリミックスよりもっと新しい面白さを提供してほしかった。

本作そのものは大好きだけど、映画としては期待したものではなかったガッカリも含めて低評価。

初見の人にはようわからんだろうし、映画を見にきた人にはつまらんだろうし、ファンがただ大画面と音響につつまれながらキャラを愛でるべきコンテンツなのだとすると、それはそれで対象狭くない?と余計なことすら思ってしまった。
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