このレビューはネタバレを含みます
おもしろかった。
色んな音がするし、ケイコ以外は喋ってもいるし時々怒鳴ったりもするけど、なんでこんなに静かなんだろうと思ったら劇伴がほとんどないのか、と街中のシーンで気がついた。
それでいてケイコの日記のシーンでやっとBGMが流れ出すのがよかった、しかも日常から溢れるように。
それまでなんとなくこうなのかな、とぼんやり受け取っていたケイコの心情が日記を通して温度を持って伝わってきた。
わりと冒頭の河川敷で会長を真似て伸びをするシーンから、終盤のシャドーのシーン、最後の帽子、どこもかしこもあのちょっとツンとしたケイコが会長には懐いてるんだなあ、と感じてかわいかった。
登場人物がやさしい人ばかりで、クソーッ!と思ったのがぶつかって怒鳴りちらすおじさんくらい(警察官も若干首を傾げたが…)なのも精神的に優しくてよかった。
エンドロールが環境音の映画、他にもあるのかも知れないけど珍しくて新鮮だった。
お正月くらいにまたみたい雰囲気の一本。