★ケイコの強さは彼女の瞳でわかる★
「夜明けのすべて」が素晴らしかったので、三宅唱監督作品観賞第二弾。
岸井ゆきのさんの演技がとにかく光る作品でした。
耳の聞こえないボクサーが主人公、というと、苦労話なのかな、と想像しますが、
本作品はただ主人公ケイコがもがきながら進んでいく姿を等身大に描いているのがとても良い。
無愛想で自分の感情をあまり表に出さないケイコだからこそ、彼女が目と手ぶり、文字で訴える
拒絶、くやしさ、やるせなさが心に刺さりました。
環境音が大きめで、トレーニングマシンの音、ミット打ちの音、電車の音等が頭に強く残ります。
BGMがないのも相まって、聞こえることの便利さを強く感じました。
こちらもエンディングまで静かに楽しみたい一作です。