HollyGolightly

ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツのHollyGolightlyのレビュー・感想・評価

4.5
オープニング、みんなにホグワーツから再び手紙が届くシーンで始まって、エマ・ワトソンが9と4分の3番線ホームを通り、大広間の扉を開けると懐かしいキャストが、、、
というここまでで既に泣いてしまった。
ハリー・ポッターの映画シリーズは、原作であるはずの本と相互作用していた所が面白いと思う。本のファンだったから映画をみた、だけじゃなく先に映画をみて続きが知りたくて本を読み始めた人もいっぱいいた。ちょうどあの時代に子どもだった私なんかも、本と映画を行き来して、毎年新作映画と新刊が出るのが楽しみだった。中学生までの思い出にはちゃんとハリー・ポッターが染み込んでる。友だちと学校で一緒に読んだり、真っ先に新刊を買った子にちょっとでいいから読ませてほしいと頼んだりした。どこまで読んだ?ここまで読んだ!待って絶対続き話さないで!というような。
ダニエル、ルパート、エマたちがこのレユニオンで話していたみたいに、もはやキャストとハリー・ポッターのキャラクターの境がわからなくなっていて、一度も会ったことないのに懐かしく感じるんだよね。長い間会えてない、でも一時期ずっと一緒に過ごしてたすごく仲の良かった友だち、みたいな感覚がキャストをみると湧き上がってくる、そんな映画なかなかないと思う。
なのでハリーやハーマイオニー、ロン、ハグリッド、ジニーやウィーズリー兄弟、アーサー(父)、なんかのみんなが再会を喜んで抱き合ってるのを見たら普通に泣いちゃう。中でも話していたけど、「私たちは家族なんだ」って誰も彼もが言うんだよね。

見どころは、今までどこでもみたことない秘蔵シーンやエピソードがあるところ、
全てのシリーズの各監督が出てくるところ、(特にアルフォンソ・キュアロンがいい)
ダニエル・ラドクリフとヘレナボナムカーターが超仲良しでふざけあってるところ。ヘレナボナムカーター大好き。可愛すぎるし面白すぎ。ハリーはヘレナボナムカーターに「あと十年産まれてくるのが早かったら僕にもチャンスがあったかな、、」って彼女にサイン頼まれたときに書いたらしい。わかる。
ヴォルデモートが喋る、マルフォイやルシウス・マルフォイがめちゃ喋る。
そして亡くなったキャスト
最初のダンブルドア、バーノン叔父さん、オリバンダー、ナルシッサ(マルフォイ母)、スネイプ演じたアラン・リックマンをそれぞれ偲ぶ何分間かはほんとに泣いた。アラン・リックマン何で死んじゃったのか今でもわからない。
ハリー、ハーマイオニー、ロンが3人で話してるの、可愛すぎた。
ハーマイオニーとロン二人だけで話してるシーンがあったんだけど、ロンが、「全然頻繁に会ったりしないけど、それでも互いを大事に思ってる」ってちょっと泣いちゃって、ハーマイオニーがつられて泣き始めたところ号泣した。10年もずっと同じキャラクターで(キャラクター名で過ごしすぎて、本名で呼ばれると誰?って違和感があったという話もしてた)、まだほんの子どもの時から大人になるまでの時間を近すぎる距離感で過ごした、彼らにしかわからない絆があるんだなと。名声に苦しんだ時期や、ハリー・ポッターシリーズが終わったあとの自分たちの人生に恐怖を感じたり、シリーズ降板したかったり、3人でしか共有出来なかったことがあったんだなと知った。
とにかくめちゃくちゃ泣いた。

追記
J.K.ローリングが招待されていない件に関して、彼女のトランスジェンダーへの発言やLGBTQをハリー・ポッターシリーズにあとづけする仕方がビジネスっぽすぎて反感を買っているのが主な原因だと思う。が、彼女がいなかったらハリー・ポッターも存在し得なかったんだよな。基本的にアーティストの人間性と作品を分けて考えるのに私は否定的だけど、ハリー・ポッター世界を造ってくれたローリングだけは100%否定できない!それくらいハリー・ポッターに救われた。