とても、いい映画だったなぁと思います。
なんか、別に何もないって言えば無いし。
物凄く綺麗に起承転結があったり、派手なドラマに彩られてなくても。
ささやかであっても。
願ってた事が、ひとつずつ叶っていったり、
ふとした事で、少しずつ距離感が近づいてく心地良さや、
言葉や、表情や、触れ合い。
そういう心と心で繋がる関係を、しっかりと優しい視点で描かれていたから、
見ていてとっても微笑ましかったし、何度もいい雰囲気だなぁなんて思いながら、
最後まで観る事が出来たのが良かったです。
で、これが、人間と幽霊の心の交流っていうものだったから、
最初は結構、ファンタジックなもんだなぁと思ってはいたけど、
観ていて、しっかりと照準が合ってく感じというか、
主人公の陽平と、同じ気持ちになってくようで。
ラストはあまり説明的じゃなくて、色々と含みを持たせたような感じだったけど、
仰々しくなくて、爽やかな幕引きが、とても心地良かったなぁ。
そして、久保史緒里さん、とても良かったです。
可愛い幽霊役、凄く合ってたなぁと思いました。
ただ、可愛いっていうだけじゃなくて、陽平との間で見せる、
ちょっとした幸せを感じている表情が、とても喜びに満ち溢れていて、いいなぁと思いました。
後、宇野祥平、何気にメッチャ効いてたなぁ。
やっぱり脇でも、しっかり存在感を見せてくれて、ストーリーの鍵をちゃんと握りつつも、今作では、いい抜け感のある演技が、とても良い緩衝役になってるようでした。
これは、観て良かったなぁ。
役98分と、短めなので、また忘れた頃に、観返したいなぁと思います。