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君は放課後インソムニアのtjrのレビュー・感想・評価

君は放課後インソムニア(2023年製作の映画)
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原作未読。
アニメがめちゃくちゃに好きだったので期待と不安が半々だったが、観た後は良いところ7:悪いところ3な印象。

まずキャスティングは抜群に良い。
主演2人は彼らしかいないであろうフィット感。奥平大兼も森七菜も、自分の強みを伸び伸び活かした演技でキャラクターが躍動していた。
仲良しメンツも再現度が高くびっくり。若手ばかりでフワフワしそうなところを、親や先生に名優を配役して抑えるところは抑えている。
そして何より、最も大事な台詞を発する役を担うでんでんの存在感よ。これは配役で言葉や画面の重みを出せる実写ならではの強みだろう。

重要なシーンは早足ながらきちんと映像化されており、ファンには満足度も高い。

逆に弱みとしては、いかんせん詰め込み過ぎなところだろう。
ドラマシリーズとしてじっくり描くのに適した作品だからこそ、わずかなシーンの連続でイベントが流れていくのは寂しくもあった。
主人公2人のバックグラウンドや内面、ラジオに至る経緯や2人の関係性の進展など、どうしても時間が足らなすぎる。

ただし、エンドロールとエピローグはめちゃくちゃ素晴らしい。
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