RRRを観た余韻から全く脱することができず、クールダウンしないと…な私
今日はギンレイホールの最終日。行きたい
飯田橋の歴史ある名画座。「キネマの神様」(小説版)の舞台にもなっていたファンの多い映画館です。立ち退き閉館は残念すぎ。
その最後の上映に選ばれた2本のうちの1本。
ギンレイらしい映画を、と支配人さんの言葉
それが本作『君を想い、バスに乗る』(原題:THE LAST BUS)
おじいちゃんがバスでイギリス縦断の旅に出る。
亡き妻との約束を果たすため
だけが私の前情報。
渋そうなロードムービーだこと。
若き日の夫婦の思い出の中の姿と年老いた二人
おじいちゃん、なんだか死にそう。ヨボヨボ
顔見てビックリ。ティモシー・スポールだった。
ハリポタのスウィニートッドのその他色々、悪役の憎々しさが強烈すぎるあの方。
いや〜。やっぱ可愛くないわ。(ごめんね)
90歳の設定とのことですがホントにホントにヨボヨボで死にそうなんですよ。
老けメイクだけど、CGや特殊メイクはなし
ティモシー・スポールの流石の名演です
グレートブリテン島の最北端の街ジョン・オ・グローツから、イングランド最西端に位置するランズ・エンド岬まで路線バスの旅
イギリスにおいて「ランズエンドからジョンオグローツまで」という表現は「果てから果てまで」を意味する。その距離1,350キロ
日本の本州の日本海側の距離より少し短い
けれど路線バスなのでハイウェイを夜行でガンガン走るわけではない。妻との思い出を辿りつつ、同じ店、同じホテルを訪ねながらの、でも命が尽きる前に、という先を急ぐ旅でもある。
そうトムは癌に侵され死を目前にしての旅立ちだった。
ロードムービーといっても島国イギリス。
アメリカのような壮大な景観や大自然、どこかのんびりしたムード…なんてちっとも無くて、ビュービュー吹き渡る風、どんより重い灰色の空、寒そうな雨、草原、荒野
せめて夏ならね…
でもこの季節にも意味があった。
旅の目的は何?
意外性はないです。
イギリス人も日本人と同じようなことを考え、やるものなんだなと。
ああ、やはり、そういうことだよね。と。
そういう意味で日本人の共感は得やすいのでは?
古き時代の旅とSNSの時代の対比も盛り込んで今風に
自分の知らないところで#bushero
トムを迎えるのはどんな光景だろうか?
撮影して投稿するヒマがあったら動けよ!と私は思う人で
なんだよ野次馬かよ。とも思うけど。
でも、それができない人がいて、何もしないよりはいいんだよね、という声もわかる。
現に今この私の投稿だってSNSだ。
この話を心暖まる美談と考えるかどうか。
それは各人にお任せしたい。
いずれにしても現代の風景ではある。
いや〜。完璧にクールダウンしました。
ギンレイホールの歴史と共に。記憶に留めます