しー

ハウのしーのネタバレレビュー・内容・結末

ハウ(2022年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

我が家にも保護犬がいるので、さぞ泣けるのだろうと視聴。

上司の妻からの紹介でハウを飼うことになる田中圭。一軒家とはいえ一人暮らしでよく審査に通るなヌルい団体だなと思っていたらまさかのノーリードでハウを迷子にさせてしまう田中圭。
ここから我が家で田中圭は「ノーリードくそ野郎」と呼ばれることが決定しました。田中圭自体は好きだけどこれは酷い。いや嘘だろ田中圭。その前のシーンから嫌な予感はしてたけど、何してんだ田中圭。そして犬いっちゃったなら何か言いに来いよ野球少年たち。責任感!いくら野球に適さなすぎる場所で野球展開しちゃう系キッズでもそれくらいはできるだろ!責任感!

ていうかハウと田中圭が愛情深める描写少なくない?このまま行くの?あ、行くねえ行っちゃうねえ…。

いつの間にか商品を積んだトラックに乗り込んでいた大型犬を発見してもなんにもしない運転手の常識を疑いつつも、いかにもな田舎道でハウはどうやって食べ物を得ているのか心配しつつも、おっさんの横にいたハウにまで強力ジェット噴射するおばさんにイライラしつつも、しばらく我慢。
まあここまでは良いこととしよう。良いこととした。しかしね、茨城の少女から急に社会派。どうしたどうした。犬とその飼い主の奇跡の再会を描いた温かな映画を期待していたこちらとしては置いてけぼりを食らったわ。
うーん、茨城も震災のダメージ大きかったはずだけど原発いじめあるのかあ、しかも発生から10年以上経って。マジか。まあそういうこともあるのかな。この子の親はキズこしらえてきて学校行ってない娘の心配しないんかな。そっちのが可哀想。まあそういうこともあるのかな。いや犬にドーナツ食わすなよ。ハウ駅舎に住み着いちゃってるじゃん。地域住民に愛されちゃってるじゃん。おおとうとう電車乗り込んだよ。
いや保健所電話しろって。

もうね、この映画ずっとこれ。保健所電話しろ。
超大型犬じゃん。目立つし。それこそ子ども襲われたらシャレにならないって。「君たちと同じくらいの大きさかな」じゃないよ田中圭。このノーリードくそ野郎が。

栃木のシャッター街のおばあちゃん。だから急にテイスト変えないでってばびっくりするから。
う、うーん、その活気のある商店街の幻は…ハウがやったの?そうなの?そんな能力あるの?あ、これファンタジーだったんだ。だから田中圭の声とかハウの心情を勝手に解説する要らない天の声がするのね。もうやだー、先に言ってよねー!おばあちゃんが天に召されて走馬灯でも見てるのかと思ったじゃーん!
でも一瞬見せてあとは寂れた商店街に戻るのね。なかなかエスっ気あるのねハウは。

次は群馬。順調に南に下ってるねえ。ハウすごいじゃん。さすが幻覚見せるファンタジー犬なだけあるわ。
でも流石にボロボロで怪我をして、修道院兼シェルター施設に…え、なんだって、ハウの元の飼い主だってー!?田中圭に会いに行くより奇跡じゃん!
そして起きる連続傷害事件。ちょっと待って展開についていけない。これ明日のトップニュースじゃん。いや字幕スーパー出るレベルか。ちょっと待ってちょっと待って、マジで理解が追いつかない。追いついてる人いたら教えてほしい。
まさか田中圭より胸糞なやつが現れるとは。実刑免れない奴じゃん。事故って横転する車スルーする自転車集団はこっちもスルーするから良いよハウもそいつはスルーで良いよ。あ、あれか、ひとおもいに楽にはさせないってことか。さすがハウさんっす。

さて問題のシーンです。いつの間にかエライザといい感じになってることは脇に置こう、この際だからね。もうそこまで気にしてられないからさ。
感動の再会シーン。一年以上経ってようやくハウに会えた田中圭。ハウは遠くから現飼い主を振り切って、田中圭との思い出の河川敷をひた走り、田中圭に飛びかかります。
田中圭「どこに行ってたんだよお、何してたんだよお」

お前のせいで苦労してたんだよおおお
まず謝れえええええええ

実刑確定DVくそ野郎が底辺だと思っていましたが、それを安安と超えてきましたノーリードくそ野郎。ランキングの変動が激しくて動悸がします。
まあとにかく良かった良かった。ノーリードくそ野郎に再会できて良かったね、ハウ!

しかしハウの現在の飼い主は、父親を亡くしたばかりの心をハウで埋めているいたいけな少年。
どうする、田中圭!
父親代わりは犬で良いのか、少年!

これは苦しい選t…おっとわりとすぐに手放したー!何か理解したような満足げな表情で少年にハウを譲ります!
ハウの心は置き去りです!視聴者に続いてハウまで置き去りにしてきたよこの映画!

田中圭「リードはしっかり持ってな」

おおおお、お前が言うんじゃねえええええええええ

なんと綺麗な伏線回収でしょうか。ノーリードくそ野郎の名は伊達ではありませんでしたね。ネーミング間違ってなかった。

エライザと合流し、「ハウは今までどうしてたのかなあ」という問いかけに対し、泣きながら「僕に会うためにたくさん走って、たくさん苦労したんだろうね…」と遠くを見て、笑みを浮かべる田中圭。

あ、違うわこいつサイコパスだわ。サイコパス田中圭。ネーミング間違ってたわ。

いやー、久しぶりにすごい映画だったな。はー疲れた疲れた。もうぶん回されまくりよ。
あら、少年と河川敷で遊ぶハウ。良かった、ハウはとりあえず現状幸せなんだね。そっかあ、楽しそうだねー


ノ ー リ ー ド で 。


残念ですがノーリードくそ野郎ことサイコパス田中圭の学びは少年に伝わらなかったようです。そういえば再会のシーンもちゃんとリード持ててなかったもんね。おそらくハウ2でハウは田中圭の元に戻ることになるのでしょう。次は山口県スタートかな。きっと琵琶湖を船で渡ったりしながら横浜に帰ってきてくれると思います。途中殺人事件に巻き込まれるもののその辺の私立探偵を麻酔銃で撃ってナレーションの声を変えたり爆破されたビルから犯人を引きずり出したりしてくれることでしょう。その前に保健所に通報されて麻酔銃で撃たれなきゃいいけど、まあこの世界なら大丈夫なのは証明済みですね。


最後の最後、エンドロールがアロハポーズくそ野郎イラスト一枚きりだったところに監督が途中で力尽きたことを察しました。あれは田中圭だったのか少年だったのか分かりませんが、まあいずれとしてもノーリードなので良いこととしましょう。そしてあの子憎たらしい笑顔に涙が出るくらい笑いました。これは冒頭の伏線回収です。見事ですね。

それではハウ2をお楽しみに!アロハ〜
しー

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