かげぐち

X エックスのかげぐちのネタバレレビュー・内容・結末

X エックス(2022年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

勝手にごりごりのフェミニズムホラーだと勘違いして観にいく。序盤にはそっち系の伏線ともとれる台詞がちらほらあった(「私はセックスシンボル〜」等等)ので、その辺をどう料理していくのだろう!とわくわくどきどき。するも正直ひねりも皮肉もないマネゴトホラーだった。テンポ悪いしすっごい長く感じた。

監督の貞淑な彼女:私もポルノに出たい!→だめだ!→どうして!?→だめなものはだめだから(ファビョッ)のやりとりは結構すき。

当時の作品群の低予算の底に湧き上がってくる愛おしさ/滑稽さみたいなのが全然ないのよー。小綺麗にまとまっているんだけど、なんか代理店“案件”ぽいというか、人工的エモというか、殻を破りきれないプライドが見え隠れしててあんまり好きになれなかったな。シーンの切り替えの仕方もあれうざーい。自主ポルノ映画とストーリーをリンクさせようとしているプロットもうざい。うまくできてないし。笑い所もほぼない。

70〜80年代ホラーのオマージュなら、アメリカンホラーストーリー1984のほうが格段に上だ。(これほんとに面白かったからみんなみてほしい!!)
じい・ばあの演出の怖さでいえばシャマランがVISITSかなんかで既にやってたし。


本作の教訓まとめてみた。
〇男達へ→女の身体を勝手に支配するな!
勝手な性的消費はもちろんのこと、
老いてるとか信心の問題だとか、キャラじゃないとか、色々理由つけてえっちなこと禁じるってのも支配だからな!
〇女達へ→支配されるな!えっちしてもいいし、しなくてもいいぞ!
若さと美しさの他に何か武器乂を持たないとダメだよ!

……こうしてみると、案外良い映画かも。美容にかまけてないでちゃんとお勉強しよって思えた。