ガオ・リーヘン監督作品！

香港映画発展史探究　⑩

兄から無理やり裕福な工場主との結婚を決めつけられ、逃げ出すヒロイン陸慕貞。

１９３３年に制作された、女性の自立をテーマにした物語。

女性の為の自由と平等を、職業訓練学校🏫設立にかけるヒロイン生き様が当時として画期的で監督の熱意も相当だったと思う。

突如として時間が数年経過してしまうのでヒロインの変貌ぶりに戸惑うが、主演のレイ・イーニンさんは香港映画最初のスターであるそうな。
女性の生きづらい時代の人生讃歌。

良か映画！

• #福岡市総合図書館シネラ
• #2022年劇場鑑賞

【詳述は、『父子情』欄で】当時ピーク近かった上海映画界とリンクしてたのか、その溌剌した、清新さ⋅毒気には、ちと圧倒される。見事。

男性支配に抗い女性のための職業訓練校を設立し、自由と平等を目指した女性を描くドラマ劇。シンプルに見れる印象程度で初期台湾や香港ニューウェイブのような炸裂さ・光るものがない。アジアにおける戦前映画は邦画が如何に豊潤かつ一強なんだという思いがより強まった。ドラマ劇で小津成瀬に勝てるわけが無いにせよ、設定・カット割・脚本の妙を考える必要性がある。60年代に入ってウォンティンラムなどの出現に引き継がれ、この松竹ホームドラマの劣化版みたいな感じがのちに香港のアクションを開花させることを鑑みると観れて貴重な体験。

• #mingo2022