ネットどころか携帯電話もなかった時代。こういう時代ってある若者にとっては、田舎からみた都会というのは相当な憧れや可能性を感じていたんだろうと思う。デニーロのモラハラ親父のフィルターを通して、ディカプリオの様々なシーンがエモく感じる素敵な映画だった。同性愛者の友人からキスされるシーンや夜の街を一緒に歩くシーン、なんだか青春そのもので、言葉にならないけどめちゃくちゃいいんですよね。こういう表現は本当に映画ならでは。90年代の映画って今と違ってデジタル機器が出て来ない、SNSももちろん登場しない、そして画面にフィルムのノイズがうっすらかかっている。古すぎず、新らしすぎず、これだけでこういう映画は有利なんです。