Jun潤

GメンのJun潤のレビュー・感想・評価

Gメン(2023年製作の映画)
2.5
2023.08.25

岸優太主演。
それだけの理由でクリップしていましたが、脇を固めるキャスト陣がなかなか骨太。
しかし予告の感じは『ごくせん』シリーズか『クローズ』シリーズか、『今日から俺は‼︎』シリーズか、どれにも当てはまるようで、はてさてどうなるのだろうというところ。
さらには公開前に岸くん退所の報……。
今作でジャニーズとして最初で最後の単独主演だろうし、今作次第ではまた違う作品でも観てみたいと思うかもしれませんが、それもいつになることやら。

四つの女子校に囲まれた武華男子高校に転校してきた門松勝太。
モテ人生のスタート、かと思いきや、勝太が編入したG組は学校の問題児達が集まった底辺クラスだった!
そんな泥沼クラスにいるとしても、モテの道を諦めない勝太は、G組に関わる様々なクセつよの面々と交流していくこととなる。
勝太とG組を中心とした人の繋がりはやがて、かつてG組に存在した伝説の「Gメン」と、当時対立していた天王会との間にある因縁へと向かってゆく。

いや〜、悲しいよ、ほんともう、、。
今作に☆2.5を付けざるを得ないことが。
役者達は悪くないですよ、主演の岸くん含め。
コメディやアクションも実力派俳優陣が好き勝手動いてるし、スタントコーディネートが上手いこと機能しているしで観応えはありました。

しかしなんと言っても、映画として成立していなかった、この印象が強く残ります。
例えるならば岸くんを乗せた客車を実力派俳優陣の馬達が引いて走っているけど、スタントとコメディで繋がっているだけで、手綱を誰も握っていない感じ。
もしくはコンビニの商品が店の外に散らばってる感じ、あとは俳優達の歌舞伎町。
演技は見せ物小屋ではなくちゃんと整えられた作品の中で観たいんですよやはり。

上流工程のスタッフが機能していないために、俳優の方々が好き勝手動いていた印象が強めです。
そりゃ演技に観応えは出てきますが、作品としてのまとまりは出てきようがありませんわ。
類似ジャンルの、『クローズ』三池崇史監督×武藤将吾、『東京リベンジャーズ』英勉監督×髙橋泉脚本、『今日から俺は‼︎』福田雄一監督脚本の偉大さがよくわかりました。

ちょいと全体的な感想で評価をさげてきましたが、演技とコメディとアクションは本当に良い。
あとはメタネタ、パロネタをふんだんに盛り込める余白がだいぶあった気がするのでそうするか、一人一人のキャラクターが強すぎるのでいきなり映画で集合させるのではなく、深夜か配信の30分枠で一話ずつ豪華キャストを呼んで掘り下げて、最終回か劇場版で集合させた方がカタルシスは発揮されたかも。

小野花梨と矢本悠馬のベッドシーンはまたどこかで。
原作者繋がりで急に出てきた間宮祥太朗が一番笑いましたわ。
あと恐縮ですが岸くんはマジで童貞っぽい。
時々出るジャニーズとアクションの絶妙な食い合わせは今後も続いて欲しいです。
田中圭って意外とまだまだ動けるんですね。
Jun潤

Jun潤