さすらいの旅人

Gメンのさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

Gメン(2023年製作の映画)
3.5
★国民的美少女をつかまえてババーとはなんだ!
【VOD/music.jp動画/ポイント配信視聴/ビスタサイズ】

本年の有名賞レースには顔を出さなかった作品だが、キネマ旬報読者ベストテン第一位に輝いたので期待して鑑賞。

確かにレトロな雰囲気のヤンキー映画であり、迫力のアクションと爆笑コメディーは大変面白かった。しかし、この手の映画は「今日から俺は」「クローズ」等上げれば切りがないほど多く、その中で本作が飛びぬけた傑作だとは思えない。高校生とは思えない豪華出演者が多数おり、恒松祐里や吉岡里帆の驚きの熱演が印象に残った程度だ。どちらかと言うと永野芽郁のOLヤンキー映画「地獄の花園(2021)」ほうが個人的に好きだ。

本作はプロ評論家によるキネマ旬報ベストテンでは、たしか130位にも入らなかった作品だ。いくら読者のフリー投票とは言え、今までプロ評論家の選出作品と大きく食い違わないはずの読者ベストテンで、一位を取るとは驚きを禁じ得ない。アクション時の日本映画離れの切れのある映像や、ドローン撮影による浮遊感など特筆すべき点もあるが…。

まあ、この映画が多くの映画ファンを楽しませてくれたのは事実である。私の感性がただ鈍いだけかも知れない。