ゆき

小説家の映画のゆきのレビュー・感想・評価

小説家の映画(2022年製作の映画)
3.9
合う人にはいい映画

会話の濃度で関係性を憶測して、ニヤニヤしてしまう92分。
書けない小説家が「映画」に至るまで。
「もったいない」という言葉を人に向けて使うのは不躾だ。だとしても大きい声を出してしまうのもどうか。
第一線で活躍する人間と退かざるを得なかった人間の温度差が面白かった。
そんな日常の違和感がたっぷりつまってて、物語性よりも共感性羞恥心を楽しむ一作。安定して、ホン・サンス節。
散歩しながら話すのも、飲みながら話すのも、向き合う相手との時間を有意義にするのは自分次第。
***
執筆できずにいる小説家は音信不通になっていた後輩を訪ねソウルから離れる。行き先で偶然、過去にブレイクした女優と知り合いある提案をする。
ゆき

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