このレビューはネタバレを含みます
いいすね、シャルロット・ゲンズブール。
80年代パリのプカプカムービー。
自分は煙草を一切吸わないのに、映画の中だと魅力的な世界に見えるのが不思議。
そこにある自由さに惹かれるんだろうな。
ミカエル・アース監督がインタビューで、
「サン=テグジュペリが『人の根っ子は子ども時代にある。それは祖国のようなもの』と言ったように、人格は子ども時代に形成されると思っています。」
と話していました。
劇中でも語られていたけど、
他人は自分の過去の断片でできているし、過去の自分はある種、他人のようなもの。
過去に確かにそこに存在していた時間も、変わっていくのが自然なことなんですよね。
でも、過去に近くにいた人や過去の自分に今の自分が形作られてることを理解してみると、今が幸せであれば過去がすべて肯定されることに気づける。
ことあるごとに涙していたエリザベートが、子供たちが去った後でも、1981年当時よりも幸せそうなのな良かった。
ささやかな人間讃歌に、気持ちを温めてもらいながら劇場をあとにすることができました。
タルラがアナ・デ・アルマスに似ていて可愛かった。(個人的には姉のジュディットがタイプでしたが)
タルラと姉弟が知り合ったばかりで映画館に侵入するシーンが尊かったなー。