いつもいっちゃん

午前4時にパリの夜は明けるのいつもいっちゃんのレビュー・感想・評価

4.8
ミカエル・アース監督最新作。
「アマンダと僕」が良かったので今作も楽しみにしてました。

これは大好き。
ミカエル・アース監督やっぱり良いな。
80年代パリ。
過ぎ去る家族の時間と孤独な少女の出会いの物語。
離婚をし、子供2人を引き取ることになったエリザベート。
ラジオ局で働く彼女の元に現れた路上で生活する1人の少女。
少女を家に招き入れ、いつしか家族の様になっていく。

優しさに溢れた少しビターな家族のドラマ。
離婚、仕事、行き場の無い生活、中毒。
それぞれに抱えた問題があり、支え合うようになる。
そしてそれぞれに夜明けが訪れ、選択をする。
パリの街並み、また夜明けが美しく映像もノスタルジック。
音楽も美しく、選曲も素晴らしい。
ラストシーンが沁み渡る様で、今年のベストなラストショットでした。
その瞬間は常に眩く残り続ける。
映画館もキーポイントになっているのも嬉しい。
夜が明けるような少し明るく薄暗い瞬間が心に沁み渡る傑作。
淡々としているけど濃密。
シャルロット・ゲンズブールはやはりカッコいい。