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午前4時にパリの夜は明けるのsheのレビュー・感想・評価

3.8
ミカエル・アース、喪失感を抱えた人を優しく見守る感じがたまらなく好き。深夜ラジオは時代も国境も越えて、孤独な人間を繋ぐ大事なコンテンツなんだな〜と嬉しくなった。シャルロット・ゲンズブールのウィスパーボイスがほんとに最高で女神かと思った。ラジオ収録シーンは永遠に見てられるくらい好き。
あとはとにかく家族仲が良くて羨ましい。夫婦は最初から破綻してたけど、親子、兄弟の絆が強い。喧嘩することはあっても、相手への敬意が前提にあるのを感じる。家族の形はそれぞれだとは思いつつ、なんとなくフランスってこんな感じが多いのかなと思ったり。親子で集合して選挙に行く描写とか、さり気ないけどいいな。
タルラの可愛さにも惚れた。気づいたら消えちゃいそうな危うさなのに、自分の力で歩ける強さがあって魅力的。マチアスが恋しちゃうのも分かる、こんな子放っておけないもん。。タルラを見ていて、「小さな泥棒」のジャニーヌを思い出した。当時問題児役だったシャルロット・ゲンズブールが年月を経て、思春期の子達を見守る立場になるのが堪らない…と思ったら途中からマチアスの顔が段々ジャンピエールレオにも見えてきて、ヌーヴェルバーグは巡っている…?!と感じた。嬉しい。
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