あっこ

遺灰は語るのあっこのネタバレレビュー・内容・結末

遺灰は語る(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ムッソリーニの命で遺言通りに埋葬されなかったピランデッロの遺灰がやっと故郷シチリアに帰る話。
遺灰の入った壺を木箱に納めてローマから飛行機で運ぼうとすると離陸間際に遺灰だと知った他の客はみんな不吉だと握ったりカバンから蹄鉄取り出したりした挙げ句全員降りるはパイロットにも断られるはで仕方なく列車に乗ると目を離したすきに賭けのテーブルにされたり、やっとアグリジェントに着いたのにギリシャ風の壺を聖別したくないと司教にごねられたり、解決策として壺をちょうどいいサイズの棺に入れたら沿道の家族に笑われたりと、ノーベル賞までとった偉大な作家の遺灰の旅を珍道中と笑っていいのか、つっこんでいいのかよくわからないまま無事埋葬にこぎつけた。ここまでは題材の時代に合わせてかモノクロでネオレアリズモっぽい映像のつくりだったのが突然カラーになり、亡くなる直前に書かれた短編の物語が始まるというなんとも不思議な感覚が残る映画でした
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