このレビューはネタバレを含みます
2022/8/1
75歳になったら生死の選択ができる制度、プラン75が可決された話
日々を大切にと尊ぶミチも今では独り身
職場では同世代の仲間との他愛のない話が楽しい
…けれどとある出来事により突然の雇い止め、そして仕事を失うことに。
もう少し頑張れると思うものの新しい仕事はなかなか見つけられない
生活保護を勧められるわりには窓口はすぐ閉まってしまうのにPLAN75の活動は幅広く、至る所で映像が流れていて職員も夜遅くまでPRに力を入れている
年齢とともに社会から必要とされなくなるのなら…そして選んでしまう
生死を選択するシニア世代の方はもちろんだけど
あまりにもそれを支える周りの人たち、の物語だった
正直なところ、見る前は
生死の選択をさせてもらえるのは良いことなのでは、と思ってましたが自分の大切な人が安楽死を選んだことを知ったら悲しくなってしまうと思った
でも最終的には自分の意志だし…
というところで葛藤している
職員と叔父との関わり
コールセンタースタッフのサポート
外国人女性の働く理由、そして生きる意味なんかも含めて妙に現実的で
制度のあり方に疑問を持つけれど今を生きるために必死に働いているから簡単に辞めることもできず、というところで結構考えてしまった
死後の扱いが流れ作業のように雑で
こんなふうになるなんて知る由もなかっただろうな…
産業廃棄物業者にゾッとしてしまった
だからこそ自らの手で連れ出したわけで。
ラストはこの先の未来は明るいのか、
それでもやっぱり険しく大変な未来しか想像できなくてそんな状況で生きてほしい、なんて軽々しくは言えないと思った。