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PLAN 75のenoのネタバレレビュー・内容・結末

PLAN 75(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

なんとなく北欧っぽいコンセプトだけど日本社会が舞台でありえそうなディストピアでした。
おじさんとほかの老人、何が違ったんだろうね。何のためにお金があると嬉しいんだろうね。生きている自分でなければ喜怒哀楽もないのにね。そのすべての前提は生きている自分、つまり生だけど、生のために生きることはからっぽのまま航海するだけの船のよう。

安楽死制度とは違う。ここまで選択肢が用意されてあるような輪郭的な人生を他人に示すほうも虚しいだろう。だってそのまま自分の運命を見ることだから。像の輪郭線がウロボロスの蛇。見え過ぎな現実だから、ボヤかしたままほっとく賢さもあると思う。
ラストカットの朝がとても臨場感があった。ヒューマンドラマ過多の中でこれぞって感じ。でした。
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