“どうせ死ぬならもう一度聞きたいと思って”
アカデミー賞メイクアップ、ヘアメイク受賞作品。そして今をときめくA24配給
でしょうね!確かに瞳を奪って離さない、強さのある一本だった
ボーイフレンドを亡くして現実逃避から過食症へ、死を間近に感じたチャーリーはかつて捨てたも同然だった娘と会おうとするが彼女は彼女で沢山の問題を抱えていた…というお話
“確証を持ちたいんだよ
僕は人生でたった一つでも正しいことをしたと”
チャーリーは、ずるい。
家族を捨てて愛に走ったくせに、死ぬ間際に過去を精算しようと良い人ぶっている。
関係を取り戻せたところで死んでまたもう一度相手を悲しませるなんて、なんて無神経なんだろう。
だから私は死ぬ前に過去の人物に謝りに行く類の話が凄く嫌いだ
名残惜しんでください!と言わんばかりの
あんなの、エゴの塊だよ、と思う。
今作もずっとそう感じていて
ただ働きさせていたリズ、
金でおびき出したエリー、
無関心を貫いて心を傷つけていた元嫁、
どれだけの人に迷惑かけたら気が済むの?と不快極まりなかったんだけど
ラストがズシンと心に響いたのもまた事実。
なんとも重たい一本だった
“こうは思わないか
人は誰もが、誰かを気にしてしか生きられないんだ”