山本直樹の原作コミックに忠実な映画化作品。
カルト宗教を描いた映画だけれど, それを肯定 /批判するのでなく, 引いた視点で捉えたコメディ/エロス作品ですが 余り このジャンル! という感じはなく色んな楽しみ方が出来る映画です。
個人的に好きな所
・本能や欲望が, 〈教え〉との境界を超えていく様子と, 夢と現実の境界が曖昧になっていく様子が映像でも良く出ていて面白かった。(現実のシーンからパンして夢の世界になるショットとか)
・宗教にハマっている ＝ 他人の考えを軸に生きるという事だと思うので, 彼らの行動は一貫した考えではなく瞬発的な脊髄反射に基づいて行われ, 映画でもその感じは出ていたと思う。(急にテンション変わって叫んだり)
また, 身近にも良くあり宗教などでは顕著な,認知的不協和理論を感じる場面は多く, それが集団で起きるのが宗教ですが... 何が起きても自分やその属す集団の因習に都合良く現実を捻じ曲げてしまうパワーのキモさが出ていました。
