にっきい

ハッチング―孵化―のにっきいのレビュー・感想・評価

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)
3.0
顔は大人っぽいけど身体は子どもなシーリ・ソラリンナちゃん。

前にアップリンク京都で予告見て気になってた作品。
これ観に行くのに電車に乗ってる時FilmarksのTLチェックしてて、仲良しのみぃ猫さんもこの日今作を観に行くと言うコメントを発見。
これって運命?
(ただの偶然)
って事で勝手にみぃ猫さんとのデートムービーにしちゃいました!

YouTuberになりたい母親の話し。
主人公を演じるシーリちやん、1200人ものオーディションから選ばれたそうですが、演技はそこそこ出来てるのにセリフが棒…。
まあフィンランド映画なので言葉分からんし、そう感じるだけなのかも知れないけど。
でも弟くんもセリフは棒に聞こえたから、そんな言語なのかも?
ある日、家族の団欒を撮影していると部屋に烏が舞い込んできて次々と家具を壊してしまう。
なんとか捕まえたその烏を、母親は何の躊躇いもなく殺して娘に「生ゴミに捨ててきて」と言う。
その夜、娘は烏の悲鳴で目を覚ます。
実は死んでいなかったらしく、必死で巣まで戻り卵を守ろうとしていた。
助けようとしたが暴れるので石で烏の頭を潰す娘。
巣に残された卵を持ち帰るのだが…、って話し。
これ観てて最近観た『TITANE チタン』を思い出しました。
どちらも同じ少女の成長、自我の解放を描いてるように感じたんです。
でもクローネンバーグから影響を受けた『TITANE チタン』は凄く変態的な映画でしたが、やってる事(テーマ)が同じでも今作はお上品。
今作の監督は『RAW 少女のめざめ』に影響を受けたそうです。
予告やポスター、チラシで卵見てたはずなのに、何故か少女自身が変化していくんだと思い込んでいました。
実際は卵が大きくなっていき、やがて烏に似た"何か"が生まれ、(鳥は生まれて1番初めに見た者を親だと思う刷り込みと言う性質があるので)親である少女のように成長していく。
アッリ(水鳥)と名付けられたその"何か"は、少女の吐瀉物、涙、血液を喰らい、やがて少女そっくりに育ち、周囲に良い子と思われたいから口に出さない邪魔者たちを、少女に代わってその"何か"が襲い始める。
でも見た目は少女そのものなので疑われるのは少女自身。
素敵な家族を配信して他人から羨ましがられる事にしか興味の無い母親。家族よりも自分の趣味を優先し、家庭を壊さない為に現在進行形の妻の浮気(本気)を認める父親。少女の変化に気付き、少女をバケモノ扱いする弟。と、家族もかなり個性的。
卵自体がデカくなっていくとか、生まれたばかりの烏に似た"何か"は、嘴が有るのに歯が生えてる(鳥には歯は無い)とか、ツッコミどころもありますが、なかなか興味深い作品でした。

この日は電車の都合で4〜50分前に映画館に着いてしまったので、映画を観る前に遅い昼食を摂ったんです。
ラーメンとおかず2品と小ライスのセット。
完全に食べ過ぎで、映画観てるとどんどん気持ち悪くなってきました。
ふらふらの状態で帰りの電車に乗ったんですが、こういう日に限って満員で座れない。
めちゃくちゃ辛かったです。




*********鑑賞記録*********
鑑賞日:2022年4月17日
鑑賞回:19:00〜20:35
劇場名:UPLINK京都
座席情報:スクリーン3 E-6
上映方式:2D 字幕
レーティング:PG12
上映時間:91分
備考:UPLINK京都会員
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【ネタバレ備忘録】
少女そっくりに育った"何か"を見た人たちは、ストレスで少女の行動がおかしくなっているのだと思う。
母親も襲われ少女では無い事に気付き殺そうとするのだが、少女は自分が育てた"何か"に母性がわいて助けようとする。
誤って母親は少女を刺し殺してしまうのだが、その血を飲んで完全に少女そのものになった"何か"が「マ…マ…」と喋る。
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