ジーハ

ハッチング―孵化―のジーハのレビュー・感想・評価

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)
3.4
ジャケットのイメージから、、
北欧作品だし摩訶不思議的な展開を
イメージしていたけど…

殺したカラスの卵を部屋で育ててい
たらその卵がどんどん巨大化。
そしてそれが、孵化して…

ま、まさかのクリーチャー系…
想定外でした(笑)
最後までダイレクトで
ストロングな映像。


一見すごく幸せそうな4人家族。
でも随所に違和感がある。

元フィギュアスケート選手で
家族を巻き込み自作自演で自分の
「素敵ライフ」を配信するYouTuber
の母親。彼女が世界に配信したいのは、
自分の完璧な家族。

美しい娘・ティアは母親の素敵ライフの
象徴。夢(本当は母親の夢)は、新体操
での大会で優勝すること。
母親の期待に応えることが彼女の人生
の全てになってしまっている。

ティアにしか興味のない母親から愛情
をもらえないルックスの冴えない弟。

妻の言いなりの夫は、
(妻の収入で生活してる?)
妻の浮気相手を黙認じゃなく、
当たり前に公認。

母親がもう酷すぎる。いわゆる毒親。
この人がこの映画で1番ヤバい人!!

この毒親のせいで、孵化した卵を
通してティアの闇が覚醒していく。
闇=ティアを抑圧する者、彼女の
邪魔する者への報復心。

中盤はホラー的なよくある展開で、
正直そこには鮮度はなかったけど、
彼女のそんな狂気の根底には泣きたいほど
母親に甘えたい気持ちがあって、その二
分するものの極端な描かれ方に、観終わっ
た後、ジワジワ切なさが思い出されて…
ここは少しだけ評価が上がったポイント。

でもこれ、好みがすごく分かれる作品。

ラストの母親…
あなたまた何か企んでるよね?
ってなあの表情…嫌な予感しかなかった。

怖っ…
ジーハ

ジーハ