えみ

大いなる自由のえみのレビュー・感想・評価

大いなる自由(2021年製作の映画)
3.8
西洋におけるゲイにとっての暗く重たい時代を、彼らが刑事罰を受けて収容されているシーンのリアルな映像•演出で、鑑賞者を盗撮の共犯とするが如く嫌になる程見せつけて、「大いなる自由」の価値を考えさせる作品。
邦画やハリウッド映画にはなかなか無い構成・雰囲気で、映画慣れしてない人にはちょっと難しいかも。
愛とはなんなのか、、性愛を超えた真実の愛を感じられるのは間違いない。社会が愛する人を愛することを許さないなんて間違ってる。終戦後、ホロコースト収容から解放された主人公が、その時なお西洋で同性愛が禁じられていたことで、そのまま刑務所に送り込まれてしまう。あまりに理不尽で無慈悲な社会が、でも現にあった。差別によって失われた命も数多あっただろう。
今もなお差別は残っている。当事者だけに戦わせていてはいけないんだよな。
Bunkamuraのル・シネマ、よかった。
えみ

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