バンバンビガロ

キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性のバンバンビガロのレビュー・感想・評価

3.0
ハリウッドのキャスティングディレクターをアンサングヒーローとして描くドキュメンタリー映画。映画史においてかなり重要なポジションながらあまり内実よくわかっていなかったキャスティングに焦点を当てた内容は興味深くキャスティングにおいて発揮されるクリエイティビティにも納得できた。登場する作品・俳優のリストを見るだけでキャスティングの重要性が理解できるし、そうしたキャスティングの裏話的なエピソードの数々は面白かったのだが、その反面この映画では描かれていないであろう部分が気になってもくる。本作において示されたように映画の配役に重大な影響力を持っているポジションであるということはそれだけの権力を持っているということであり、そこには必ずクリエイティブな側面からのみ語れないような政治性が存在するのであろうと思われる。そうしたキャスティングが生み出す権力・政治性こそが本作でいわれるようなキャスティングの語られにくさ・称賛されずらさにもつながっているのではないだろうか。
バンバンビガロ

バンバンビガロ