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今夜、世界からこの恋が消えてものkumoのレビュー・感想・評価

4.3
あまり期待せずに見始めたけどとても良かったです。人におすすめしたくなる映画。
道枝くんも福本莉子ちゃんも爽やかで美しくて目の保養。それだけじゃなく内容も良かった。久しぶりに恋愛したくなった。3回くらい泣いた。
無条件にその人の毎日をキラキラした楽しい思い出でいっぱいにしてあげたいと思えることって素敵だなあ、愛だなあと思った。
この物語の登場人物は人よりも限られた特殊な時間の中で生きていたからその尊さみたいなのが際立っていたけど、そうでなくても誰しも命は有限だから、誰とどんな時間を過ごすのかよく考えて生きないとなあと思った。家族でもない赤の他人の喜びを願える、そんな人に私もなりたい。
毎日絶望を感じながらそれと闘ってるヒロインはもちろんすごいと思うけど、そんな彼女の辛さを理解して支える友達の姿に心が苦しくなった。後半に出てくる「置き去りにした」という言葉の意味が重くて、その意味を理解した時涙が止まらなくなった。私のせいにすればいいと重荷を半分引き受けたお姉さんの葛藤も計り知れないけど、とにかく苦しみを背負うのが1人じゃなくて良かったと思った。今も振り返って感想を書きながら涙が出てきた。
たとえ記憶が消えても起こった出来事やその時生まれた感情はなかったことにはならないから、かけがえのない日々を大切な人たちと積み重ねていけたらと思う。
長々書いてしまったけど、全体として爽やかなんだけど切なさが漂ってて段々と重たくなる、でも全員が希望を失ってることはなくて誰かが照らしてくれてるから希望も感じられる、そんな映画でした。
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