このレビューはネタバレを含みます
エンジェル生き残れて良かったなお前……!!(観賞後第一声)
ジョーダン・ピール作品なので
中盤くらいまでは裏の意図やメッセージ等を探ることばかり考えて観ていたのですが
ヤツの姿が明らかになった辺りから「あっもうこれ素直にホラーアクションとして楽しんだ方が良さそうやな」と。
いやあ、クライマックスの展開は本当にアツかった。
今回は一見人種的な要素はやや薄め?と思いつつ
(映画スタッフの布陣が皆白人だったりとかありましたが)
その辺りは考察やネタバレレビューなんかを読んでまた考えたいところ。
無理矢理教訓的なものを導き出すとするならば
他者を自分の良いように操って支配しようとすると痛い目見るよ、とかそんなところでしょうか。
シットコムのパートは先にモデルとなったチンパンジーの事件について読んでおいて良かったです。
それにしてもエンジェルよ。
ただの店員だったはずなのにいつしかしれっとマブダチポジに収まってる辺り嫌いじゃないぜ。
(以下、投稿後追記)
何だかんだ本作で一番不気味で哀れな存在ってスティーブ・ユアン演じるジュープだよなぁと。
幼少期にあんな大惨事を目の当たりにしたらとても動物でショービジネスしようなんて発想にならないのでは?という気もするのですが
逆に馬やUAPを利用するだけ利用して最後には報いを受けるという、周りの大人達がゴーディにしてきたことを徹頭徹尾そのまんまなぞってるんですよね。
やっぱりあの惨事が彼をおかしくしたのだろうか……
あと「一見人種的な要素はやや薄め?」などと前述しましたが撤回します。
他の方の感想なんかを読んでいて、ふと人間達と動物達を人間同士のマジョリティvsマイノリティの図式になぞらえたとも解釈出来るなと思った時にはゾッとしました。
同じことは人間同士でも起こり得る、いや、起こっている訳ですが
作中で描かれているのが動物なので、そのまんま観たら
人類皆「動物を人間の都合でアレコレするのはやっぱり良くないよね」なんて呑気に同情しがちと言うか。
考え過ぎ?
ただ、何も考えず観ても迫力満点のSFホラーとして大いに楽しめて
深堀りしようと思えばいくらでも考察の余地があるっていう
どんな風に楽しんでも満足出来るのが本作の一番いいところだと思います。