IMAXでホラー映画が見られるという奇妙な時代になったものです。
そんな中でも特に奇妙な監督ジョーダンピールがSFホラーを描き更に更に奇妙なスペクタクルを与えてくるという怪作。
IMAXの一番の魅力である(と思っている)音響が怖がらせる機能として惜しみなく活用されており、天が降って来るような本能的な恐怖を煽り非常に興奮しました。
いつもの黒人問題だけでなく映画史も絡め、そして数々の動物や道具をメタファーとして出し、近代のコンテンツ消費社会(搾取として"見る"が溢れた世界)を皮肉として描いているようにも見えました。
メタな遊び心演出のようなものがあったり、日本作品のオマージュが謎に出現したりと、結局この作り手もコンテンツ消費が好きなんかい！と故意に自己撞着させた面白みがあるようにも思えたし、
そもそもどこかバカバカしいことを全力でやっている映画のようにも思えるし、
あとから色々考えを煮詰められるアタリ映画を引いた気がします。
ここからネタバレ注意
「未知との遭遇」
→空の「JAWS」(監督自ら語っている)
→怪獣映画(ゴジラ2000にも似ている)
とテイストが変化していくので、怪獣映画が好きな自分は大盛り上がり。ハッピーエンドにすとーんと落ちたけど深く考える前に上がったテンションで喜んじゃった。
ジョーダンピールのこの、雰囲気気色悪い系ホラーを描いておきながら(ある種)突き放したようなハッピーエンドに帰すのは何故だろう？思想の強いハピエン厨か…？
チンパンジーに襲われない理由が全く逆の2通り考えられると思った。
･チンパンジーは動物学的には「目を逸らすと襲ってくる」ので、出演者は皆逃げ出すところを暴走🐒襲われた。子役は目は合わせていたので襲われず、その体験からか自分が見ていれば大丈夫、「見る」ことへの驕りがあったから食われた。対比。
･動物学的とか関係なく、🐒は目が合うと襲う。子役は透明テーブルクロス越しだったので難を逃れた。(ネットで見た考察)
他にもダラダラ考察を投下予定、休憩。
